坂道や傾斜による消費カロリーの変化について、皆さんはご存知でしょうか?
ランニングマシンによっては、速度だけでなく傾斜も調整できるマシンがありますが、坂道や傾斜で消費カロリーはどの程度変化するのか、疑問だと思います。
また、ランニングマシンの「スピード」「傾斜」の設定については、よくあるお問い合わせです。
なので今回は、坂道や傾斜による消費カロリーの変化とは!ランニングマシンの設定と合わせて解説します!
坂道や傾斜による消費カロリーの変化とは!ランニングマシンの設定と合わせて解説!
坂道や傾斜によって消費カロリーは変わる?
坂道や傾斜がある道では、有酸素運動をする時に平らな道と比べて消費カロリーが変わります。
例えば、平らな道をウォーキングする場合、ウォーキングは足の筋肉(前腿や腿裏、お尻、ふくらはぎなど)を積極的に使って歩いているわけではありません。
ウォーキングは本来、重心移動を使って行う運動であるため、筋肉の伸び縮みが積極的に行われるのはあまりよくありません。
足首や膝を固定するために、前腿、腿裏、お尻、ふくらはぎなどの筋肉に力は入りますが、筋トレのように筋肉が伸びて縮むという動きはあまり起こりませんので、消費されるカロリーも少なくなります。
しかし、坂道や傾斜が着くと、筋肉の使い方が変わります。
坂道や傾斜があると、脚が地面についた時に膝が曲がって状態でつくことになり、そこから体の重心を前方へ移動させながら次の足を前に出すために膝を伸ばすので、坂道や傾斜があると、筋肉の伸び縮みが自然と起こるようになります。
このように、筋肉の伸び縮みが起こることで、必然と消費カロリーも上がっていきます。
これが坂道や傾斜をつけたことで消費カロリーが上がるメカニズムです。
ちなみに、傾斜が10〜15度の坂道をウォーキングした場合は、平らな道を歩いた時より約3倍、20〜30度の傾斜の場合は6倍以上の消費カロリーになるとされています。
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有酸素運動と傾斜による消費カロリーの違い
有酸素運動と傾斜による消費カロリーの違いについて解説致します。
今回は有酸素運動の代表的なものであり、傾斜をつけられる運動として、「ウォーキング」「ランニング」の2つを例にご紹介致します。
ウォーキング | ランニング | |
傾斜なし | 189kcal | 567kcal |
傾斜10~15° | 567kcal | 1,701kcal |
傾斜20~30° | 1,134kcal | 3,402kcal |
1つ1つ、詳しく解説していきます。
ウォーキング
平らな道でウォーキングを行う場合の消費カロリーは「1時間あたりおおよそ189kcal」です。
これが傾斜10〜15度のところを1時間ウォーキングすると567kcal(約3倍)という消費カロリーになります。
また、傾斜20〜30度ときつめの傾斜をウォーキングすると、なんと1,134kcal(約6倍)に跳ね上がります。
傾斜のある場所を歩くだけで、これだけの消費カロリーに違いが出てきます。
傾斜30度は、スキー場で中・上級者向けの急斜面に匹敵する角度ですので1時間の有酸素運動は現実的ではありませんが、登山の消費カロリーが非常に高いことも傾斜が大きく関係しています。
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ランニング
ランニングの消費カロリーは、1時間あたり約567kcalとされています。
傾斜がある場合の消費カロリーですが、ランニングもウォーキングと同じく傾斜の角度によって、消費されるカロリーが変わります。
・10〜15度の傾斜の場合は約1,701kcal(約3倍)。
・20〜30度のきつめの傾斜になると約3,402kcal(約6倍)となります。
つまり、傾斜のある場所をランニングすることで、平らな道よりも高い消費カロリーで運動することが出来ます。
ウォーキングでも解説致しましたが、30度の傾斜はとても急で現実的ではないため、まずは5度~10度で試してみましょう。
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ウォーキングとランニングマシンの違い
よくある疑問である、「外を実際にウォーキングやランニングする」ことと「ジムに置いてあるランニングマシンで走ったあり歩いたりする」場合の違いについて解説します。
結論から言います。実は、大きな違いがあります。
外をウォーキングする場合は、自分の足の力や重心移動を用いて、体を前方へ進むように働きかけます。
しかし、ランニングマシンは、ほとんどのものがベルトを電力モーターで回して、回っているベルトの上を人間が歩くという形がオーソドックスです。
この場合、自力で体を動かしているのではなく、回っているベルトから落ちないように足を前方へ踏み出しているだけになります。
そのため、外を歩くよりも体の力を使う必要がなく、トレッドミルなどのマシンのほうが、消費カロリーも下がるという違いがあります。
また、外を歩くと景色やものが前方から後方へ移動するため、視覚情報の入力が常に行われ、脳機能の活性化などが起こります。
一方、ランニングマシンは歩いているにもかかわらず目でみる景色は一歳変わりませんので、TVやYouTubeを見て走る方より足元や風景が変化し続ける屋外のほうが、脳機能の活性化という点でも違いが生まれます。
なので、少しでも効率よく消費カロリーを上げ、できる限り競技力などを向上させたい場合は屋外ランニング。
ダイエット目的で、天候にも左右されずに安定して消費カロリーを上げたい場合はマシンなど、使い分けるようにしましょう。
ランニングマシンの設定について
ランニングマシンの設定について、一番ご質問の多い「スピード」「傾斜」の2点に分けてご紹介致します。
それぞれ、1つ1つ詳しく解説していきます。
スピード
スピードは、ジョギングや軽めのランニング程度のスピードである「6〜8km/h」がオススメです。
足の長さやランニングマシンの特徴によって異なりますが、おおよその目安を下記にまとめました。
- 3〜4km/h:ウォーキング
- 6〜8km/h:ジョギング〜軽めのランニング
- 10km/h以上:ランニング
- 15km/h以上:スプリント
個々の筋力や運動習慣、体力、性別、体重や身長などによって誤差があるため、大体の目安としてみてもらうと良いでしょう。
例えば、短期間で痩せたい方や瞬発力を上げたい方は、ランニング以上のスピード、ゆっくり確実に消費カロリーを上げていきたい方や健康維持目的の方などはウォーキングなど、目的別にスピードを選ぶようにしましょう。
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傾斜
ランニングマシンを使う時は、毎回「傾斜2°~5°」がオススメです。
こちらも個人差(足の長さや体重等)がありますが、傾斜を使うことで外を歩いている時と同じような効果をランニングマシンでも得ることが可能になります。
傾斜なしでも問題はありませんが、より短時間で効率よく消費カロリーを上げたい方は、辛くなりますが傾斜を付けることをオススメします。
また、傾斜をつける場合、アーム部分を掴んで利用する人が多いですが、なるべくフリーハンドの状態で行なった方が効果が高くなりますのでオススメです。
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ランニングマシンを使用する時の注意点
最後にランニングマシンを使用する時の注意点として、大きく3つご紹介致します。
・徐々にスピードを上げる
・無理をしない
・クールダウンをしてから止める
1つ1つ詳しく解説していきます。
徐々にスピードを上げる
ランニングマシンはジムの中でも怪我が発生しやすいため、使用する時は徐々にスピードを上げるようにしましょう。
転倒による怪我が最も多く、その転倒の要因になるのがスピード調整です。
特に、初めて利用する人が自分の扱えるスピードがわからず、いきなりスピードを上げすぎて、足がついていけずに転倒することが多いです。
なので、怪我を起こさないためにも徐々にスピードを上げていき、自分にあったスピードで行うようにしましょう。
また、スマホの見過ぎで躓いてしまい、転倒する事例もよく聞きますので併せて注意しましょう。
無理をしない
ランニングマシンに限らず、ジムのマシンを使用する時は「無理のない範囲」で行うようにしましょう。
張り切るのは良いことですが、調子に乗ってスピードや傾斜をつけすぎたり、自分の体力以上の負荷で運動を行わないようにしましょう。
怪我をしてしまうと、運動が継続してできなくなるだけでなく、ジム側にも迷惑をかけてしまいます。
なので、前述した内容と同じになりますが、ジムにまだ慣れていない方は、様子をみながら少しずつ強度や負荷を上げていくようにしましょう。
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クールダウンをしてから止める
ランニングマシンを終える時は、クールダウンを行なってからマシンを降りることをお勧めします。
急にランニングマシンを降りると、血圧の高低差から「めまい」などを起こす場合があります。
ランニングマシンを止めた時に、ベルトが完全に止まらずにゆっくりと動きながら、マシンのディスプレイ部分に必ず30秒程度カウンドダウンが表示されるのは、クールダウンを行うためです。
なので、めまいや転倒を防止するためにも、クールダウンを行うことが推奨されています。
これを飛ばして降りることが多いと思いますが、ランニングマシンを走っていた人は、クールダウンを利用することをおすすめします。
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まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、坂道や傾斜による消費カロリーの変化とは!ランニングマシンの設定と合わせて解説しました。
改めて結論として、
坂道や傾斜がある道では、有酸素運動をする時に平らな道と比べて消費カロリーが変わります。
また、外を歩くのとランニングマシンの上を歩くのでは、動きや筋肉の使われ方、脳機能への刺激などといったさまざまな面で違いがあります。
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スピードや傾斜の設定によって、得られる効果が変わるので、自分にあった設定で行いましょう。
スピードは、ジョギングや軽めのランニング程度のスピードである「6〜8km/h」がオススメです。 ランニングマシンを使う時は、毎回「傾斜2°~5°」がオススメです。
最後に、ランニングマシンは怪我が起こりやすいマシンですので、改めて大きく3つ押さえておきましょう。
・徐々にスピードを上げる ・無理をしない ・クールダウンをしてから止める
是非当記事を参考にしていただき、今後のFitnessをより良いものにして頂ければと思います。
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