ヘックスバーの使用方法や特徴について、皆さんはご存知でしょうか?
ヘックスバーとは六角形の形状をしたバーであり、主に体を六角形の中に入って動作することができるので、普段のバーベルでは味わえない刺激を得ることができます。
そんなヘックスバーですが、そもそも使用法はどうすればよいのでしょうか?
また、特徴や効果、注意点などは何があるのでしょうか?
なので今回は、ヘックスバーの使用法とは!特徴や効果、注意点についてプロトレーナーが解説します!
ヘックスバーの使用法とは!特徴や効果、注意点についてプロトレーナーが解説します!
ヘックスバーの特徴
ヘックスバーとは別名”トラップバー”とも呼ばれ、通常のバーベルとは形状が違い、六角形になっていて両端に重りをつけてトレーニングすることができる器具のことを言います。
六角形になっているところに体を入れて、グリップを持って上下に動かすことでトレーニングをすることができます。
ヘックスバーの特徴とも言える、六角形の形状がトレーニングの質を上げるポイントです。
通常のバーベルの場合はバーの間に体を入れることは不可能ですので、バーベルを持った時に自分の重心よりも前側に重りがくる形になります。
重りが重心より前にある状態は、腰への負担が大きくなりますが、ヘックスバーは器具の中央部分が六角形になっているため、そこに体を入れることができ、自分の重心と同じ位置で重りを持つことができるため、腰への負担を軽減することができます。
メジャーリーグで活躍をしている「大谷翔平選手」がヘックスバーでデッドリフトを225kgで行っている動画が拡散され、話題にもなっています。
ヘックスバーのメリット
ヘックスバーのメリットについて、大きく4つご紹介致します。
・腰への負担が少ない ・肩への負担が少ない ・可動域が取れる ・初心者でも動作がしやすい
1つ1つ詳しく解説していきます。
腰への負担が少ない
ヘックスバーを使用することで、腰への負担を減らすことができます。
例えば、通常のバーベルでデッドリフトを行う場合、自分の重心よりも前側に重りを持つ形になりますので、重心から重りの位置がずれるということは、その分腰に負担がかかるということになります。
しかし、ヘックスバーは自分の重心位置と同じ位置で重りを持って動作を行うことができるため、バーベルでデッドリフトを行うよりも腰への負担はかなり軽減され、怪我をするリスクを減らすことができます。
アスリートがヘックスバーでトレーニングを行っている理由の1つと言えます。
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肩への負担が少ない
ヘックスバーを使用することで、肩への負担も減らすことができます。
基本的に人体は、両手のひらが前に向いている状態が基本であり、多くの人は自然に立った時に手のひらは自分の体の方を向いていると思いますが、通常のバーベルを持つ時はオーバーハンドグリップ(手の甲が前、手のひらが自分側に向いている状態)で握ることがほとんどです。
つまり、腕を内旋した状態でバーベルを持っていることになりますので、この状態で重りを持つということは、肩周りの筋肉がねじれている状態で重りを持つことになり、肩への負担が発生します。
しかし、ヘックスバーは六角形の中に入り、グリップの向きは体を向いているため、基本姿勢で立っているままの状態で重りを持つことができますので、筋肉のねじれなどが起きずに重りを持ち肩への負担を軽減することが出来るのです。
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可動域が取れる
ヘックスバーを使用することで、トレーニング時の可動域を広く取ることができます。
例えば、背中のトレーニング種目の代表格でもあるベントオーバーロウなどの場合、バーベルで行うと、バーベルを引いてきた時に自分の体にバーベルが当たるところまでしか動作を行うことができません。
しかし、ヘックスバーの場合は中央部分が空いているため、体にバーが当たることがなく肩甲骨の最大可動域まで動作を行うことができます。
筋トレにおいて可動域は非常に重要であり、筋肉を大きく伸び縮みさせることが大切ですので、バーベルよりもヘックスバーの方が効果的と言えます。
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初心者でも動作がしやすい
ヘックスバーは、初心者でも動作がしやすいという特徴があります。
ヘックスバーは六角形の中に立ち、そのまましゃがむようにすればバーを持つことができるため、開始姿勢を取りやすくなります。
バーベルは自分の体の前にあったり、バーを首の後ろに担がなければならなかったりと、トレーニング初心者の人にとっては慣れないフォームで動作を行う必要があります。
自然な姿勢を取れるヘックスバーは初心者でも動作がしやすいのでオススメです。
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ヘックスバーのデメリット
ヘックスバーのデメリットとして、大きく2つご紹介致します。
・種目が限られてしまう
・導入されている場所が少ない
1つ1つ詳しく解説していきます。
種目が限られてしまう
ヘックスバーは特徴的な形から、行える種目が限られてしまうというデメリットがあります。
通常のバーベルの場合は、「スクワット、デッドリフト、クリーンやスナッチ、ベンチプレス、アームカール」などの多彩なトレーニング種目をバーベル一本で行うことができます。
しかし、ヘックスバーの場合は六角形の形状であるが故に、ベンチプレスなどの種目が行えません。
行うことができるトレーニング種目が限られてしまうという点は、デメリットと言えます。
導入されている場所が少ない
ヘックスバーを常備している施設が少ないという点もデメリットです。
バーベルは、ジムに常備されていることが多いですが、ヘックスバーが置いてるジムはそう多くありません。
自分の行動範囲にあるジムにヘックスバーが置いてないことが多いという点もデメリットでしょう。
ヘックスバーを用いたおすすめトレーニング方法
ヘックスバーを用いたおすすめトレーニング方法を2つご紹介致します。
・ヘックスバーデッドリフト
・ベントオーバーロウ
1つ1つ詳しく解説していきます。
ヘックスバーデッドリフト
トレーニング種目の王道である「デッドリフト」は、ハムストリングスや臀筋をメインに体幹筋群も同時に鍛えることができるトレーニング種目でオススメです。
バーベルでのトレーニングも可能ですが、腰の負担を軽減させながら取り組むのであれば、ヘックスバーを使用することをおすすめいたします。
デッドリフトではアスリートに必要な、下半身と上半身の力の伝達能力や下半身強化、体幹強化などの効果があります。
また、日常的にもトレーニングの技術アップや筋肥大、ダイエット、姿勢改善など、さまざまな効果があるトレーニング種目ですので、オススメです。
ベントオーバーロウ
続いて「ベントオーバーロウ」は、背中のトレーニングとしてお勧めです。
ルーマニアンデッドリフトを行うような姿勢からヘックスバーを上に引き、広背筋や僧帽筋などの背中の筋肉を使うトレーニング種目です。
バーベルの場合では、引いてきた時に体が邪魔になり引き切ることができませんが、ヘックスバーであれば可動域を大きく取ることができます。
ヘックスバーの注意点
怪我のリスクは低いですが、ヘックスバーを使う際は「使い方やトレーニングフォーム」をトレーナーや事務スタッフなどに教えてもらいながら行う方が良いでしょう。
ヘックスバーは、バーベルなどと比べると腰や肩への負担を減らすことができ、怪我の防止に繋がりますが、いくら負担が軽減されるからと言っても無理をすると怪我をするリスクは必ず上がります。
間違ったフォームで行ってしまうと、思わぬ大怪我に繋がってしまう可能性もあります。
ですので、ヘックスバーを使用する際は十分に注意しながらトレーニングに取り組んでください。
▼ケガの予防にはマッサージガンがおすすめ!
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、ヘックスバーの使用法とは!特徴や効果、注意点についてプロトレーナーが解説しました。
ヘックスバーとは別名”トラップバー”とも呼ばれ、通常のバーベルとは形状が違い、六角形になっていて両端に重りをつけてトレーニングすることができる器具のことを言います。
バーベルでは行うことができない可動域でトレーニングができるなど、さまざまな良い効果が期待できますのでトップアスリートだけでなく、一般の方にもお勧めできるトレーニング機器です。
また、自然な姿勢でトレーニングを行うことができるため、トレーニング初心者の方でもそこまで難しいと感じることなく、本格的なトレーニングを行うことができるのも良い点でしょう。
ですが、ヘックスバーが置いてあるジムは少なく、初心者にも使いやすいですが基本的なトレーニングフォームの習得は必須になりますので、基本的なフォームがわからない人は専門のトレーナーさんなどに、フォームの指導をお願いするようにしましょう。
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