焼酎は筋肉に悪いのか?栄養成分やデメリットについて、皆さんはご存じでしょうか?
焼酎と言えば、蒸留酒の一種で素材によって様々な味が楽しめるので、お酒好きにはたまらないアルコール飲料として有名です。
お酒好きな筋トレ民も、日々のハードなトレーニングによる疲れやメンタルを癒す目的で、晩酌などで焼酎を嗜むかと思います。
そんな焼酎ですが、はたして筋肉に良いのでしょうか?
また、具体的な栄養成分、筋トレへのデメリットは何があるのでしょうか?
なので今回は、焼酎は筋肉に悪い?栄養成分やデメリットについて、プロトレーナーが解説します!
焼酎は筋肉に悪い?栄養成分やデメリットについて、プロトレーナーが解説します!
焼酎は筋肉に悪影響?
結論から言います。焼酎を含むアルコール飲料は飲み方や量によって筋肉に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に、「筋肉の増量」を目的としている人には注意が必要な飲み物と言えるでしょう
焼酎に含まれるアルコールは、筋肉の回復や成長に悪影響を及ぼす可能性があるとされています。
また、アルコールには食欲増進効果があり、間接的に体重増加に繋がる要因となり得ますので、脂肪を落としたいトレーニーは注意が必要になります。
しかし、後述する焼酎の特徴、筋肉に悪影響を与えない飲み方を理解することで、これらのデメリットを最小限にすることができます。
焼酎ってどんなお酒?
焼酎は日本の伝統的な蒸留酒で、主に米、麦、さつまいもなどの原料から作られ、アルコール度数は通常20%前後、清涼感があり、飲みやすい特徴を持っています。
また、焼酎の特徴について大きく2つのポイントに分けて解説致します。
- 栄養成分
- 他のお酒との違い
こちらも1つ1つ詳しく解説していきます。
焼酎の栄養成分
焼酎の栄養成分(焼酎100gあたり)について解説致します。
焼酎の栄養成分は、基本的には水とアルコールであり、糖質を含まないため、ダイエットをしている人にとってはオススメなアルコール飲料と言えます。しかし、アルコール自体がカロリーを含んでいるため過剰な摂取には注意が必要です。
焼酎と他のお酒の違い
焼酎と他のお酒との大きな違いは、製造方法とアルコール度数にあります。
例えば、ビールやワインは発酵酒である一方、焼酎は蒸留酒であるためアルコール度数が高いです(ビールやワインのアルコール度数が約5〜12%、焼酎は約20%),。
焼酎は他のお酒よりアルコール度数が高いため、少量で満足感を得られます。
また、焼酎はその高いアルコール度数のため、ロックや水割り、お湯割りなど多様な飲み方で楽しむことができます。
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トレーニーが焼酎などのアルコールを飲むことによるデメリット
トレーニングを日常的に行っている人にとって、アルコールの摂取は特に注意が必要なポイントの一つです。
筋トレや身体づくりにおいて、焼酎を含むアルコール類の摂取は、以下4つのようなデメリットがあるとされています。
- 筋タンパク合成の効率が低下
- コルチゾールレベルの上昇
- 睡眠の質が下がる
- テストステロンの減少
1つ1つ詳しく解説していきます。
筋タンパク合成の効率が低下
アルコールを摂取すると、筋肉の回復や成長に必要な筋タンパク合成の効率が低下すると言われてます。
筋トレ後は筋肉を修復し、強化するために筋タンパク合成が活発に行われる時間ですが、アルコールがそのプロセスに悪影響を及ぼす可能性があります。
筋トレ効果を最大限高めたいトレーニーは、筋トレ直後の飲酒は控えましょう!
筋トレの成果を最大限に引き出すためには、トレーニング後の適切な栄養摂取が不可欠であり、アルコールの摂取は極力避けるべきであるということが多くの研究によって示されています。
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コルチゾールレベルの上昇
アルコールの摂取はコルチゾールのレベルを上げることが知られています。
コルチゾールはストレスホルモンとして知られ、高いレベルが持続すると筋肉の分解を促進し、脂肪の蓄積を招きます。
お酒を飲む際は、ストレスホルモンが蓄積され過ぎない量に留めましょう!
コルチゾールの分泌による過剰な脂肪蓄積は、筋トレ効果の減少だけではなく、健康面で様々な悪影響を及ぼすため、アルコールの適量を守ることが重要です。
睡眠の質が下がる
深い睡眠中には、体は成長ホルモンを分泌し、筋肉の修復や再生を行います。
しかし、アルコールを摂取すると、この貴重な回復時間に悪影響を及ぼす可能性が高いです。
特に、レム睡眠の量を減少させる効果があると報告されています(レム睡眠とは体の健康と回復に欠かせない睡眠の段階)。
トレーニーは、寝酒を絶対に避けましょう!
アルコールによる睡眠の質の低下とレム睡眠の減少は、筋トレを行う人々にとって望ましくない影響をもたらすことが分かっています。
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テストステロンの減少
アルコールはテストステロンの減少にも関連しています。
テストステロンは筋肉の成長や性欲といった重要な役割を担うホルモンです。
テストステロンが低いと、トレーニングの意欲や日々の自己肯定感が下がってしまいます。
アルコールの過剰な摂取はこのホルモンの減少を引き起こし、筋肉成長の妨げや性欲の低下につながることがあります。
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筋肉に悪影響を与えない焼酎の飲み方3選
筋肉に悪影響を与えない焼酎の飲み方について、大きく3つご紹介致します。
- 食事と一緒に飲む
- 低アルコール度数の焼酎を選ぶ
- トレーニング後、数時間は飲酒を避ける
1つ1つ詳しく解説していきます。
食事と一緒に飲む
食事をしながら焼酎を飲むことは、アルコールの吸収を緩やかにし、血糖値の急激な変動を防ぎます。
また、食事に含まれるタンパク質やビタミンなどが、筋肉の回復を助け、アルコールによる負の影響を軽減するのに役立ちます。
晩酌では、魚のカルパッチョなど焼酎に合うおつまみと一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか?
おつまみに魚や豆腐やささみを選ぶことで、アルコールの分解を助けるだけでなく、 肝臓の負担をも減らす効果があります。
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低アルコール度数の焼酎を選ぶ
焼酎は、アルコール度数が高い傾向になります(約20%)。
そのため、焼酎を選ぶ際には、アルコール度数が比較的低いものを選び、水割りやお湯割りなどでさらに薄めて飲むことが推奨されます。
焼酎はアルコール度数が高いので本来は少量で満足できますが、慣れてくると飲み過ぎてしまう傾向があるので注意が必要です。
代表的な低アルコール度数の焼酎には、【いいちこ12度(三和酒類)】や【博多の華 麦 12%(福徳長酒類)】などがあります。
トレーニング後、数時間は飲酒を避ける
トレーニング直後は、筋肉が回復し成長するための重要な時間です。
この時期にアルコールを摂取すると、筋タンパク合成が阻害され、筋肉回復が遅れる原因となります。
トレーニング後2〜3時間はアルコールを避けましょう!
筋トレ直後は飲酒ではなく、十分な水分補給と適切な栄養素を摂取することが、筋肉の健康と成長において極めて重要です。
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お酒好きなトレーニーがダイエット成功させるためのポイント
お酒好きなトレーニーがダイエット成功させるためのポイントについて、大きく3つご紹介致します。
- 過剰摂取を避ける
- 有酸素運動を取り入れる
- 水分摂取をこまめに行う
1つ1つ詳しく解説していきます。
過剰摂取を避ける
ダイエット中のトレーニーがお酒を飲む場合、まず最も重要なのは過剰摂取を避けることです。
アルコールには高いカロリーが含まれており、特にビールやカクテルなどは糖質も多く含まれています(焼酎は糖質0)。
ちなみに、アルコールの1日の適度な飲酒量は、純アルコールで約20g程度と言われています。
焼酎(アルコール度数25%)の場合、1日の節度ある摂取量は100ml(1/2カップ)くらいです。
有酸素運動を取り入れる
お酒を飲むことが避けられない場合は、有酸素運動を取り入れることで、摂取したカロリーを消費することが推奨されます。
ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどを定期的に行うことで、アルコールによるカロリー摂取を効果的に相殺できます。
有酸素運動は血流を良くし、アルコールの代謝を促進する効果も期待できます。
ちなみに、焼酎(アルコール度数25%)を1日の節度ある摂取量100ml(203カロリー)飲んだ場合、自転車で40分走れば焼酎の摂取カロリー分を消費できます。
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水分摂取をこまめに行う
アルコールを摂取すると、利尿作用により体は脱水症状を引き起こしやすくなります。
このため、アルコール摂取時の適切な水分補給は非常に重要であり、脱水のリスクを減少させると共に、アルコールの体内での代謝を助け、より効率的に行われるようにします。
アルコールを飲む際には、水またはノンカロリーの飲料でこまめに水分補給をすることが大切です。
この習慣は、飲酒による翌日の体調不良やトレーニングパフォーマンスの低下を防ぎ、さらにはダイエットをしている場合の体重管理にも有益であるとされています。
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まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、焼酎は筋肉に悪い?栄養成分やデメリットについて、プロトレーナーが解説しました。
焼酎をはじめとするアルコールは飲み方や量さえ守れば、筋肉への悪影響を最小限にすることができます。
焼酎はお酒の中ではカロリーがやや高い(100ml、203カロリー)ですが、アルコール度数(20〜30)が高く少量でも高い満足感が得れるのが特徴です。
その上、他のお酒とは違い、栄養成分は基本的には水とアルコールであり、糖質を含まないため、ダイエットをしている人にとってはオススメなアルコール飲料と言えます。
さらに、焼酎はロックや水割り、お湯割りなど多様な飲み方ができる自由度の高いのも特徴なので、お酒好きのトレーニーにもおすすめです。
ただ、やはりアルコールは飲み方や量を気を付けないと、筋肉の成長を阻害してしまう飲み物であることは忘れないでください。
是非当記事を参考にしていただき、トレーニングもお酒も両方楽しんでいただければと思います。
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