筋トレで重要な「腹圧」について、皆さんはどこまでご存知でしょうか?
腹圧とは、文字通りお腹にかける圧力のことであり、筋トレ民や筋トレ界隈では聞きなじみのある言葉だと思います。
そんな腹圧ですが、筋トレに対してどのような効果があるのでしょうか?
メリットや鍛え方はどうすればよいのでしょうか?
なので今回は、筋トレで重要な腹圧とは!5つの効果やメリットについて分かりやすく解説します。
筋トレで重要な腹圧とは!5つの効果やメリットについて分かりやすく解説!
筋トレで重要な腹圧とは?
腹圧とは、言葉通り「お腹にかける圧力」のことです。
「腹圧」という言葉は、筋トレをしている人は一度は聞いたことがあるではないでしょうか。
腹圧をしっかりとコントロールしながら筋トレを行うことで、怪我を防止するだけでなく、筋トレの効果を最大限引き出すことができます。
腹圧には2つ種類(ドローイン・ブレーシング)があり、どちらもお腹の内圧を高めることができますが、筋トレの種目によってどちらの腹圧を使わなければならないかを理解する必要があります。
腹圧の掛け方を間違えると怪我や筋トレ効果を落とすことに繋がりますので、理解を深めて筋トレの効果を最大限得られるようにしましょう。
腹圧の種類
腹圧には、「ドローイン」「ブレーシング」の2つの種類があります。
・ドローイン
・ブレーシング
1つ1つ詳しく解説致します。
ドローイン
ドローインとは、主に腹横筋の収縮によって腹腔(内蔵が納まっている部分のこと)が外から縮まり、結果的に内圧が高まっている状態のことです。
腹横筋とは、肋骨と骨盤についていてコルセットのように腹部全体を覆っている筋肉です。
イメージしやすい説明として、ペットボトルを両サイドから潰すとペットボトルは凹み、凹むということは、ペットボトル内の体積が小さくなり、ペットボトル内の圧は高まります。これがドローインによって腹圧が高まっている状態です。
息を全力で吐いている時や、腹筋を見せようとお腹に力を入れている状態が、まさにドローインを行っている状態です。
ブレーシング
ブレーシングとは、主に横隔膜の動きによって内から外に向かって圧力がかかっている状態のことを指します。
腹式呼吸を行う時のように、お腹が膨らみながら圧がかかり、腹部がパンパンになる状態です。
例えば、ペットボトルに息を吹き込むと、中から外に向かって押し出すように圧がかかります。この状態がブレーシングです。
腹圧による5つの効果
腹圧をかけることによって得られる効果について、大きく5つご紹介致します。
・体幹部の安定
・怪我や故障の防止
・腰痛の緩和
・パフォーマンスアップ
・ウエストの引き締め
1つ1つ詳しく解説致します。
体幹部の安定
腹圧をかけることによって、体幹部の安定性を確保することができます。
これはブレーシングによって得られる効果であり、内側から圧がかかることによって、特に腹部、腰部の安定性が高まります。
スクワットやデッドリフト、ベンチプレスなどで高重量を扱う時により大きな力を発揮しやすくなります。
なので、筋トレにおいて腹圧をしっかりかけることは非常に重要になります。
怪我や故障の防止
腹圧をかけることで、怪我や故障の防止にも繋がります。
こちらもブレーシングによる効果であり、腹部、腰部に圧がかかり安定した状態を維持することで、特に腰椎の怪我や故障を防止することができます。
スクワットやデッドリフトなどで腰を痛める人は多いですが、腹圧がしっかりとかけられていないことが原因である可能性があります。
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腰痛の緩和
腹圧を高めることによって、腰痛の緩和にも期待ができます。
ブレーシングによって、内側から圧がかかると腹部周りのインナーマッスル(主に横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群)に刺激が入り、腰椎などを固定させてくれる効果があります。
腰痛の原因は様々ありますが、その中の一つに腰回りのアウターマッスルの使い過ぎ(過剰稼働)が挙げられます。
これはインナーマッスルが機能していないために、アウターマッスルが過剰に働き過ぎてしまうことで体から痛みとしてエラー反応が発生している状態です。
インナーマッスルは長時間働き続けることに長けている筋肉であり、姿勢の維持などで常に使われることが理想的ですが、自分でコントロールすることが難しい筋肉であるため、意図的に刺激を与えないと機能してくれません。
なので、ブレーシングによってインナーマッスルを刺激することができますので、結果として腰痛の緩和にも期待ができるということです。
パフォーマンスアップ
腹圧を高めることによって、パフォーマンスアップにも期待ができます。
体幹部が安定し、インナーマッスルがしっかりと機能することによって筋トレだけでなく、スポーツや日常生活でのパフォーマンスアップに繋がります。
スポーツでは、体幹部が安定することによって、より大きな力の発揮ができたり、力の連動性が増したりといった効果があり、パフォーマンスアップに繋がります。
日常生活でも、体幹部が安定することで歩行やランニング、高いものをとったり、下からものを持ち上げたりする時にスムーズに動くことができます。
逆に体幹部が安定しないと、別の場所で代償する形になり、長年続くことで腰痛や肩痛、膝痛、肩こり、首こりなどに繋がる可能性もありますので、注意が必要です。
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ウエストの引き締め
腹圧を高めることによって、ウエストの引き締め効果も期待できます。
ドローインとブレーシング、どちらのエクササイズでも得られる効果であり、インナーマッスルが機能することで筋肉が引き締まり、内蔵を正しい位置に戻すことで、結果としてウエストの引き締め効果に繋がります。
ウエストを引き締めるというと腹筋運動によって筋肉をつけたり、食事コントロールによって脂肪を減らしたりしなければならないというイメージがあると思いますが、実はドローインやブレーシングなどの呼吸によるエクササイズだけでもウエストの引き締めは効果的です。
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腹圧を高める方法
腹圧を高める方法としては、上記でも説明したドローインやブレーシングが簡単かつ効果的な方法となります。
ドローインは軽く息を吸った後、口を軽く閉じて歯と歯の間から息を吐き出すように(スーっと音を出すようなイメージ)しながら、お腹を凹ませるようにちからを入れることで行うことができます。
ブレーシングは腹式呼吸を意識し、できない方は胸式呼吸と腹式呼吸の練習から始めると良いでしょう。
仰向けで寝転がり、片方の手を胸の上、もう片方の手をお腹の上に置き、胸式呼吸は胸だけが膨らむ呼吸、腹式呼吸はお腹だけが膨らむ呼吸ですので、胸とお腹に置いた手がそれぞれ単独で動けばOKです。
自力で腹圧をかけられるようになることが1番理想ですが、それが難しい場合はトレーニングベルトを利用する方法も良いでしょう。
トレーニングベルトを少しきつめに巻くことで勝手に腹圧がかかりますので、筋トレの際に腰の怪我が怖いという人や呼吸にまで気を配ることが難しいという方は、トレーニングベルトを使用することで安全にトレーニングに取り組むことができますのでオススメです。
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まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、筋トレで重要な腹圧とは!5つの効果やメリットについて分かりやすく解説しました。
改めて、腹圧とは腹腔内の圧力を高めることを指し、「ドローイン」と「ブレーシング」の2種類があります。
ドローインは外から内に向かって圧力がかかり腹圧が高まる方法で、ブレーシングは内から外に向かって圧力がかかる方法であり、それぞれ主導筋は異なります(ドローインは腹横筋、ブレーシングは横隔膜)。
どちらも重要な呼吸によるエクササイズですが、特にブレーシングは筋トレの効果を上げるだけでなく、腰痛の予防改善、スポーツや日常生活のパフォーマンスアップなど、様々な効果があります。
ドローインやブレーシングを自力でコントロールできることが最も望ましいですが、自力でコントロールできない場合や筋トレに集中したい場合はトレーニングベルトを上手く活用すると良いでしょう。
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