大胸筋のほぐし方を知ることで、胸トレ効率アップやケガの予防に繋がるということを、皆さんはご存知でしょうか?
大胸筋はベンチプレスや腕立て伏せで鍛えることが出来ますが、大胸筋が凝り固まってしまうと可動域が狭くなってしまい、「怪我のリスク」が高まったり「筋トレ効率」が低下してしまいます。
そんな大胸筋ですが、ほぐし方について「どうしたらいいか分からない」といったお声を頂きます。
なので今回は、大胸筋のほぐし方4選!胸トレの効率アップやケガの予防!プロのトレーナーが解説します。
大胸筋のほぐし方4選!胸トレの効率アップやケガの予防!プロのトレーナーが解説します。
大胸筋のほぐし方4選
大胸筋をほぐす方法は様々ありますが、今回は私がおすすめする4つのほぐし方をご紹介します。
①壁を使ったほぐし方
②肩+胸+胸郭のほぐし方
③フォームローラーを使ったほぐし方
④ストレッチ用ポールを使ったほぐし方
1つ1つ詳しく解説していきます。
①壁を使ったほぐし方
- 壁を右にして立ち、肘を90度に曲げたまま壁に手をつけます。
- 壁に手をつけたまま、身体を左へ向けるように回転します。
- この状態のまま、呼吸を止めないように30秒ほどキープします。
※右胸をほぐす場合(左胸の場合は反対)
壁があればどこでもできますので、非常にお勧めです。
②肩+胸+胸郭のほぐし方
- 横向きに寝て上の足を前におろします。
- 前足を下の手で浮かないように押さえ、後ろ足のかかとをお尻に付け上の手で掴みます。
- 顔と背骨を後ろに回します。
- 息を大きく吐きながら肩を開くきます。(背中の方を向く)
- これを10回繰り返します。
肩や胸郭はベンチプレスなどの胸の種目に大きく影響しますので、重要なストレッチになります。
③フォームローラーを使ったほぐし方
- 仰向けに横になります。
- フォームローラーを左足のももの横に置きます。
- 身体を捻り右足のふくらはぎ部分をフォームローラーの上に乗せ、固定させます。
- 両手を合わせ、右手を前へスライドさせます。
- 胸を開くように半円を描きながら右腕を右側に戻します。
- これを10回繰り返します。
フォームローラーを使用することでより的確に効率よくほぐすことができますので、お勧めです。
④ストレッチ用ポールを使ったほぐし方
- うつ伏せになり、ストレッチ用ポールの上に胸をのせる。
- 体重をかけながら左右に揺らします。
- 手の平を下に向け、腕をまっすぐ伸ばし、床に平行に振ります。
- これを20往復ほど行います。
ストレッチポールは価格も安く、効果もしっかり出ますのでお勧めの商品です。
大胸筋のケガとは
大胸筋のケガで、代表的な怪我が「肉離れ」です。
【肉離れの原因】
ベンチプレスなどの大胸筋のトレーニングの際に、急激に筋肉の伸縮を強制させようとした時に、大胸筋の肉離れが発生します。
【肉離れの症状】
肉離れを発症したときは、「ぶちっ」や「ばちっ」などといった断裂音を自分自身で感じることもあります。軽度の肉離れであれば、無音で急に痛みがでることもあります。
また、見た目の変化としては、凹み(陥凹や腫れ(腫脹)、内出血(皮下出血)などがみられ、内出血(皮下出血)が起こっている場合は、皮膚が青紫色になる事があります。
【検査方法】
安静にしているときに痛みがなくても、大胸筋を伸ばして痛みがあれば肉離れをしている可能性があります。※痛みがある際は、無理に伸ばさないでください
◆筋トレでよくある怪我の予防と対策について【プロのトレーナー解説】
大胸筋をほぐすメリット
大胸筋をほぐすメリットとして、大きく3つご紹介致します。
ケガの予防
大胸筋をほぐすメリットとして、もっとも大きな効果が「怪我の予防」です。
大胸筋が凝り固まったままでは、非常に怪我をする可能性が高くなってしまいます。
筋肉をゴムだとイメージしてみてください。
柔らかく伸びる良く伸びるゴムは、たくさん伸ばしても切れないですが、硬く伸びないゴムを無理に伸ばそうとすると、途中で切れてしまいます。
このゴムは筋肉に置き換えても同じことが言え、凝り固まった筋肉をほぐすことが、ケガの予防に繋がります。
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胸トレ効率アップ(可動域の広がり)
大胸筋をほぐすことで柔軟性が向上し、可動域が広くなることで「胸トレ効率アップ」に期待できます。※可動域とは、関節が動く範囲
ある研究では、扱う重量が軽くなっても可動域が広い筋トレをした方が、可動域を狭い筋トレよりも筋肥大の効果が高いという報告があります。
Effect of Range of Motion on Muscle Strength and Thickness (可動域が筋力と厚さに及ぼす影響)では、フェデラル大学の「Pinto Ronei氏」は「筋肥大をパーシャルレンジよりも、フルレンジのトレーニングの方が有効である」と述べています。(要約)
公開:2012年8月
Pinto, Ronei S; Gomes, Naiara; Radaelli, Regis; Botton, Cintia E; Brown, Lee E; Bottaro, Martim
つまり、可動域が広がることでダンベルフライのようなストレッチ系種目の際に、よりストレッチを効かせることができ、怪我の予防が出来ながら効率UPに期待できるのです。
より効果的に鍛えるためにも、大胸筋をほぐし可動域を広げることが大事です。
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筋出力の向上
大胸筋をほぐすことで「筋膜リリース」の効果も期待でき、筋出力の向上に期待できます。
筋膜とは筋肉を包む膜のことで、ウェットスーツのように体全体に張り巡らされ、表層から深層まで立体的に包み込むため、組織を支える第二の骨格であるといわれています。
引用:トリガーポイント公式サイト https://muellerjapan.com/triggerpoint/about/fascia-release
筋肉をスムーズに動かすには筋膜の滑りの良さが重要であり、筋膜をほぐすことで滑りが良くなり、筋肉の柔軟性、関節の可動域を拡大しますので、筋出力が向上します。
筋膜リリースとは、筋膜の委縮・癒着を引き剥がしたり、引き離したり、こすったりして、正常な状態に戻すことですので、「筋膜はがし」と翻訳されて呼ばれることもあります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、大胸筋のほぐし方4選!胸トレの効率アップやケガの予防!プロのトレーナーが解説しました。
筋トレで大切なことは、「継続」することです。
ケガをしてしまっては、継続することができません。
だからこそ、ケガを予防するためにも普段からしっかりとほぐしておくことが大切です。
また、ケガの予防だけでなく大胸筋をほぐすことで筋トレ効果のアップや筋出力の向上も期待できます。
大胸筋をほぐすのは、ストレッチ用ポールなどの特殊な道具がなくても行うことができますので、仕事の合間やお風呂あがり、もちろん筋トレ後などリフレッシュをかねてほぐして見てください。
はじめのうちは、固まっているので痛いかもしれませんが、ほぐし続けることで少しずつ痛みもなくなっていきます。
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