りんごが筋肉へ与える効果や栄養成分、摂取量について皆さんはご存知でしょうか?

りんごは風邪の時やおやつ、デザートとして食べるイメージがあるかと思いますが、実は筋肉に対して非常にメリットがある果物なんです。
実際、さまざまなご質問を受けます。
・りんごって筋肉に良いって聞いたけど本当?
・甘いイメージがあるけど、ダイエットにいいの?
・食べちゃいけないタイミングはあるの?
一見、筋肉とは無縁なりんごに感じますが、効果や栄養成分はどうなのでしょうか。
なので今回は、りんごは筋肉に良い?効果や栄養成分、お勧めの摂取量について徹底解説します!
りんごは筋肉にいいのか?

結論から言います。りんごは低カロリーでありながらビタミンを摂取できるので、筋肉に比較的良い果物と言えます。
りんごには、筋肉の成長を助けるビタミンC3㎎・食物繊維1.9g、ウルソール酸39㎎などが含まれています。

筋肉の成長や回復にはたんぱく質だけでなく、ビタミンCやウルソール酸などの栄養素を摂るとさらに効率よく筋肥大を狙えるでしょう。
りんごを食べることで食べる前より血中のビタミンC濃度が34%上昇することから、濃度が低いなりに含まれているビタミンCを効率よく吸収を促進することができると研究でも明らかになっています。
参考文献:国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
ビタミンCはコラーゲンの生成大きく関与し、他にも活性酸素の除去や疲労回復など、筋肉の疲労回復やコンディションを整えるのに必要不可欠な成分です。
ビタミンCが不足すると、思うように体が機能せず筋肉もつきにくい体質へと繋がります。
参考文献:石神昭人(2011)「ビタミンCの事典」東京堂出版
一方、ウルソール酸に関しては筋肉の合成を促進したり、分解抑制などの効果が期待できます。
なので、相乗効果により筋肉の回復なども促進する効果が期待できるので、りんごは非常に筋肉にいい食べ物です。
◆ビタミンミネラルについて詳しく解説している記事があるので、こちらも合わせてごらんください!
りんごの栄養成分

りんごに含まれている栄養素は以下の通りで、筋肉つくりに非常に向いています。
【りんご100gあたりに含まれる栄養成分】
カロリー:53kcal
たんぱく質:0.2g
脂質:0.3g
炭水化物:15g
食物繊維:1.9g
ウルソール酸:39mg
プロシアニジン:36.6㎎
ビタミンA:2μg
ビタミンE:0.4mg
ビタミンB1:0.02mg
ナイアシン:0.1mg
ビタミンB6:0.04mg
ビタミンC:3mg
カリウム:120mg
カルシウム:3mg
マグネシウム:3mg

とくに注目すべきは「ウルソール酸」です。
※ウルソール酸は皮に少量含まれており、以下の効果が期待できます。
・筋肉量のアップ:筋細胞の増殖を活発にするため、筋肉量のアップ
・筋力アップ:筋収縮の向上が期待でき、筋力アップ
・筋肉量の減少抑制:加齢に伴う筋量減少抑制
・脂肪分解促進効果:ウルソール酸やポリフェノールにより脂肪分解促進
引用:株式会社シクロケムバイオ
他にも、抗酸化作用の高いアントシアニンやビタミンCをはじめ、体内のナトリウムバランスを調整するカリウムなども豊富に含まれています。

筋肉をつける栄養素はたんぱく質ばかり注目されやすいですが、りんごに含まれているビタミン・ミネラルは筋量アップなど筋肉に必要な栄養成分が豊富なんです。
りんごの効果

リンゴを普段から食べることで、筋トレのパフォーマンスアップなど筋肉にとって嬉しい効果が期待できます。
・筋トレのパフォーマンスアップにつながる
・疲労した筋肉の回復促進が期待できる
・腸内環境を整える
では、1つ1つ詳しく解説していきます。
筋トレのパフォーマンスアップにつながる
りんごは果糖を含め炭水化物が100gあたり15g含まれているので、筋トレのパフォーマンスアップにつながります。

パフォーマンスアップには炭水化物が欠かせません。
※筋トレなど瞬発系の運動なら体重1㎏あたり4~6gほど炭水化物を摂取するようにしましょう!
例えば、体重50キロの方なら炭水化物が300gの炭水化物が必要です。筋トレ前に2合の白米(炭水化物量220~230g)を摂取すると軽く250gほど摂取できます。
筋トレの強度や時間が長く強いほど消費カロリーも多くなるので、前もってりんごを摂取しておくことで、筋持久力も向上しやすく最後までしっかりと筋肉を追い込むことが可能です。
りんごの炭水化物にもよりますが、クロロゲン酸を含むポリフェノールによっても筋持久力が向上するためです。
参考文献:デサントスポーツ科学vol.39
筋トレにむけて果糖など含めしっかり食事をすると、最大限のパフォーマンスで筋肉を追い込めるのでぜひ、りんごを食べてみてください。
◆筋トレに必要な炭水化物量について詳しく解説している記事がありますので、併せてご覧ください。
疲労した筋肉の回復促進が期待できる
りんごに含まれるビタミンCは疲労した筋肉の回復促進の効果が期待できます。

ビタミンCといえばコラーゲンの生成に欠かせない栄養素ですが、筋肉の組織を素早く修復する役割のある成分です。
また、筋組織を酸化させる活性酸素を除去し、未然に防ぐことで筋肉の回復を促す効果も期待できます。
100gあたり3㎎と、ビタミンCgが多い事で有名な柑橘類(約100g:50㎎)に比べ10分の1以下ですが、りんごにはビタミン・ミネラル・アミノ酸・脂肪酸がバランスよく含まれているので筋肉の回復をスムーズにする効果が期待できます。
また、りんごは栄養素だけでなくリラックス効果のある匂いによって、心身の緊張がほぐれ質の高い睡眠をサポートすることができ、リラックス状態は筋肉の血流もよくなり筋疲労などの回復がさらに高まります。
◆睡眠による疲労回復について詳しく解説している記事があるので、こちらも合わせてごらんください!
腸内環境が整い筋合成が促進されやすくなる
りんごは100gあたり1,5g~2gの食物繊維が含まれており、腸内環境を整える作用があるため、筋肉合成や分解抑制に効果的です。

野菜の中で食物繊維量がトップクラスのごぼうは100gあたり約5g程含まれており、食物繊維だけを見ると他の野菜から摂取することが望ましいです。
また、腸内環境が整うことによって、下記のような効果が期待できます。
・筋分解抑制:筋分解に関わる酵素の働きを最小限にする
・筋合成促進:筋合成を促進するインスリン様成長因子の分泌を促進する
・抗炎症作用:全身の炎症を抑制し、筋肉の回復を促進させる
引用:Phiten [腸活で筋肉もUP⁉]
また、インスリンの分泌も安定するので、筋肉にスムーズに摂取した栄養が運びこまれ、成長を促す効果も期待できるでしょう。
◆食物繊維について詳しく解説している記事があるので、こちらも合わせてごらんください!
りんごのオススメの摂取量

りんごのおすすめの摂取量は、1日に必要な果物の摂取量の目安である「200g~300g(1~2個)」を指標にしましょう。
果物200g摂取すると心血管・脳血管疾患、さまざまな疾病のリスク低下に繋がります。
参考文献:農林水産省「国産果実競争力強化事業」

また、りんご300gにはプロシアニジンという抗酸化作用の強いポリフェノールが110㎎含まれています。
プロシアニジンはインスリン感受性を促進させ、筋肉増強に効果が期待できます。
参考文献:© 2016 公益社団法人日本農芸化学会
ポリフェノールは1日に約~1500㎎とされており、りんご1個では不足しがちですが、りんごに加え3食~5食のバランスのよい食事を食べることで十分に補うことが可能です。
りんごを食べ過ぎると果糖の影響により高血糖になる可能性もあるので、1個を目安に、多くても2個程度がおすすめです。
りんごを食べる際の注意点

りんごは、筋トレ直前に食べないようにしましょう。

りんごにはブドウ糖より消化吸収に少し時間がかかる果糖が含まれているので、直前に食べたとしてもトレーニング中のエネルギーになりにくいからです。
※トレーニング直前は消化吸収が早いブドウ糖の方がエネルギー効率がよく、摂取するなら粉飴などがおすすめです。
りんごはトレーニング時間の30分~1時間ほど前に摂取すると、筋トレ時にエネルギーとして使用することができるでしょう。
◆粉飴(マルトデキストリン)について詳しく解説している記事はこちら。
食事と食事の間や食後軽く食べることで、血糖値の乱高下がしにくくなるので、常に神経や筋肉にエネルギーがが供給され効率よく使用することができます。
▼オススメのマルトデキストリンはこちら
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はりんごは筋肉に良い?効果や栄養成分、お勧めの摂取量について徹底解説しました。

りんごを日ごろから食べると、筋合成促進や筋力アップ、疲労回復促進効果が期待できるとお分かりになったかと思います。
改めてまとめると、下記の通りです。
・日ごろバランスの良い食事にりんごを加えるとさらに筋肉へ良い
・ウルソール酸が筋量・筋力アップなどの効果が期待できる
・ビタミンCが含まれているので、筋肉の疲労回復の効果が期待できる
・筋トレ2時間前に摂取することでトレーニング時のエネルギー枯渇を防ぐ
・酪酸菌が増えることで、筋分解抑制、筋合成促進、抗炎症作用が期待できる
・1日に摂取する量は1個が理想
りんごは、イメージとは裏腹に筋肉の合成や筋力アップに非常に重要な食べ物でした。
とくに筋肉の分解抑制、合成は腸内環境が一番重要といっても過言ではないので、りんごを日ごろから食べることを強くおすすめします。
あなたの食事にうまく取り入れることでより早く理想の体型に近づくことができるので、ぜひ今回紹介したことを参考にしてください!
▼オススメのマルトデキストリンはこちら
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