筋トレで勉強の効率UPが期待できる?与える効果や記憶力などの関係について、皆さんはご存知でしょうか?
筋トレの効果は、体や見た目をかえたり、スポーツのパフォーマンスを上げたりするだけだと考えている人は多いと思います。
確かに筋トレによって筋肉がついたり、たるんでいた筋肉が引き締まったり、脂肪が減ったりすることにより体型が変化し、見た目が変わることは間違いありません。また、運動することによってストレス解消になることもあるため、心身ともに良い効果が期待できます。
しかし、実は筋トレをすることによって、心身だけでなく、勉強面にも良い効果があることがわかっています。
なので今回は、筋トレで勉強の効率UP?与える効果や記憶力などの関係についてプロトレーナーが解説します!
筋トレで勉強の効率UP?与える効果や記憶力などの関係についてプロトレーナーが解説します!
筋トレが勉強に与える効果とは
筋トレが勉強に与える効果について、大きく3つご紹介いたします。
・脳の活性化 ・ストレス解消 ・体調不良を予防・改善
1つ1つ詳しく解説していきます。
脳の活性化
筋トレをすることによって「脳の活性化」を促す効果が期待できます。
ジョージア工科大学研究チームが行った筋トレによる脳の活性化についての研究は以下の通りです。 ・46人の被験者にパソコンに映る90枚の写真を見てもらう ・写真には子供から大人まで各年齢層の写真を用意 ・被験者を2つに分けて「筋トレをするグループ」と「同じ時間ただ椅子に座ったまま過ごすグループ」に分ける ・2日後に被験者を集め、前回見せた90枚の写真に+90枚を足した180枚の写真を見てもらい、見たものを覚えているか確認 結果は筋トレを行ったチームは平均60%の正答率で、座っていたチームは平均50%と筋トレをしたチームが10%も多く覚えている結果になりました。筋トレチームの唾液を調べたところ、脳内のノルアドレナリンが働いていることが確認されています。 ノルアドレナリンは記憶の定着・覚醒や集中・意欲・思考の柔軟性・に関わる物質です。筋トレをすることによってノルアドレナリン分泌され、脳を刺激し学習力を高めていくことがこの研究で分かりました。 Lift weights, improve your memory 出典: Georgia Tech
勉強を長時間続けると、集中力が低下して思考することが難しくなる経験はありませんか?
これは脳の血流量が低下するなどの原因によって、脳の機能が低下し、物事を考えたり覚えたりすることが難しくなっている状態です。
この状態を解消するには、脳に血液を循環させることが大切です。
最適な解消方法の一つが筋トレであり、筋トレをすることで全身の筋肉を動かし、血流をよくすることで、脳に血液を送ることができるようになります。
ただし、筋トレをやり過ぎてしまうと、逆に脳にいくはずの血液が筋肉に行ってしまうため、頭が回らない状態になってしまいますので、勉強の合間の筋トレは、適度に体を動かすような軽い運動を10分〜30分程度の短い時間で行うと良いでしょう。
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ストレス解消
筋トレをすることによって、「ストレス解消」をすることができます。
勉強を行っていると体がだるくなったり、頭がもやもやしたりすることがあると思います。
その状態を解消するには、集中力が切れたタイミングで軽めの筋トレを行うことによって、ストレス解消効果が期待できます。また、筋トレによって「脳の活性化」も期待されるため、一石二鳥の効果を得ることができます。
脳と体の疲労度の差は、集中力低下や睡眠の質低下などに繋がり、結果として勉強に悪影響を与える可能性があります。
そのため、適度に軽い筋トレを挟むことによって悪影響を解消することが期待できるのです。
体調不良を予防・改善
筋トレをすることによって、「体調不良の予防・改善」が期待できます。
体調を崩す要因は様々考えられますが、最も影響がある要因の一つが「睡眠不足」です。
睡眠不足は、体の免疫力を低下させたり、食欲不振に繋がったりします。この状態が長く続くと、どこかのタイミングで体調不良を引き起こすことがあります。
なので、勉強は脳を主に使いますが、体はあまり動かすことがありませんので、脳は疲労が貯まるが、体に疲労は溜まっていない、という状態に陥ります。
この状態は、睡眠の質低下や入眠の妨げにつながると考えられています(不眠症や鬱になってしまう方の中には、これが原因で症状が発症する可能性もあります)。
なので、勉強で脳を疲労させるのと同じ程度に体も疲れさせることが睡眠の質を維持し、結果として体調不良の予防・改善に繋がります。
◆筋トレに睡眠が重要な理由とは!筋トレの質を高める睡眠の5つのポイント
筋トレで記憶力がUPする?
結論から言いますと、筋トレを行うことによって脳機能が活性化し「記憶力アップ」に繋がる効果が期待できます。
勉強だけを行うと脳の一部しか使われないと考えられていますが、筋トレは体を動かすために脳のあらゆる部分を使用します。
脳のあらゆる部分を使うことで、脳全体の機能活性化になり、記憶力も向上するとされています。
国立大学法人筑波大学体育系の征矢英昭教授、諏訪部和也(大学院生)、米国カリフォルニア大学アーバイン校の Michael A. Yassa准教授らの共同研究グループは、ヒトにおいて、短時間の中強度運動が記憶の成立に不可欠な類似記憶の識別能力を高めることを初めて明らかにしました。
https://soyalab.taiiku.tsukuba.ac.jp/data/suwabe.pdf 筑波大学
また、筋トレによる血流量アップも脳機能活性につながるため、記憶力アップに効果的と考えられています。
注意点
勉強の効果を効率よくアップさせることができる筋トレですが、勉強の合間に行う際に注意すべきポイントが大きく2つあります。
・激しい運動による睡魔
・怪我
1つ1つ詳しく解説していきます。
激しい運動による睡魔
勉強の合間に筋トレや運動を行う際には、「運動後の睡魔」に注意が必要です。
筋トレや運動を比較的長い時間(1〜2時間程度)行うことは脳の活性化を促しますが、同時に疲労の蓄積や脳内の血流量減少により、睡魔を感じてしまうことがあります。
睡魔は勉強の集中力やモチベーションの低下に繋がりますので、勉強の合間に筋トレや運動を行う時には、時間は10〜30分程度と短めにし、軽く体を動かす程度の強度で行うように注意しましょう。
怪我
筋トレや運動を行う際には、「怪我」への注意が必要となります。
当たり前のことですが、怪我をすると勉強はもちろんのこと、日常生活を送るにも支障がでます。
あくまでも勉強に集中するため、勉強の効果を最大限上げるために、筋トレや運動を行っていることを念頭に置いておきましょう。
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◆筋トレでよくある怪我の予防と対策について【プロのトレーナー解説】
まとめ
今いかがだったでしょうか。
今回は、筋トレで勉強の効率UP?与える効果や記憶力などの関係についてプロトレーナーが解説しました。
まとめると、勉強の効率を上げるためには、勉強の合間に筋トレや運動を適度に挟むことが大切です。
適度な筋トレや運動は、全身の血流量を向上させることによる『脳の活性化』、体を動かすことによる『ストレス解消』、睡眠の質を保ったり、肩こりや腰痛といった勉強によりからだに起こる『体調不良を予防・改善』に効果があります。
また、筋トレや運動をすることにより、脳全体を刺激し、記憶力アップにも繋がります。
注意点として、勉強の効果を最大限引き出してくれる筋トレや運動ですが、体が疲労困憊になるまで行ってしまうと睡魔を感じてしまったり、怪我のリスクが高くなり、結果的に勉強に支障をきたす可能性もあります。
そのため、勉強の合間に筋トレや運動を行う際は、軽く体を動かす程度で、時間も10〜30分程度と短めにすることがポイントです。
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是非、本記事の内容を生かして、筋トレや運動を効果的に利用していきましょう!
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